第1章 いつもの日常が変わるとき

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まだ、何も聞かされていない、幸せな時間だった。 「おっなか、すいたー!」 バタバタと廊下を走る音とアイツの叫び声が聞こえる。 あぁ、いつも元気で羨ましいわ… 俺はうんざりした様子で昼飯の準備を始めた。 火曜日の4時間目は俺のクラスの横で授業を受けているアイツは約束の場所に行く前に必ず寄る。 「皐(さつき)いるー?」 ガラッと勢いよくドアを開くと同時に大声で名前を呼ばれた。 そして毎週のようにやられるとクラスメートも慣れてしまい、誰もツッコまなくなる。
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