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「頑張って生きるなんて、もうやめてやる!」
そう日記の最後に遺書を遺して、留衣(るい)は学校の屋上から飛び降りた。
担任の先生に赤ちゃんが出来た。
厳しいけど、優しかった先生の幸せを皆祝福していた。
留衣だけが、不安な気持ちを抱え素直に喜べずに居た。
新しく学校にやってきた先生が、担任になる事になった。
今までのどの先生より、弥生先生は生徒に対して冷たかった。
弥生先生が担任になってから、留衣の地獄は始まった。
今までは、先生が然り気無くフォローしてくれたり、止めに入ってくれていたから、大した事にはならなかった。
無視や仲間外れで済んでいた。
弥生先生の様子を見るように、留衣のクラスメートからのイジメは日に日にエスカレートしていった。
筆記用具や教科書を破かれるのは、まだマシな方だった。
ボロボロに破られた教科書やノートを見ても、弥生先生は何も言ってくれない。
鬼ごっこと言いながら、クラスメート全員が留衣を追いかけ、捕まる度に罰ゲームだと笑いながら殴ったり蹴ったりしてくる。
留衣の服の下は痣だらけだった。
体育の授業の為、着替えてる留衣の身体を見ても、弥生先生は何も言わなかった。
留衣はイジメられている事を、誰にも言えなかった。
片親になった父親にも言えず、苦しみに耐えられなくなったのだ。
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