梟は何も見ていない

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 やがて愛美ちゃんは風呂から出てきたようだ。  体にタオルを巻いて、タオルケットで髪を拭いている。タオルを巻いた体はくっきりとしたボディラインと美しい脚線美を強調しているのがたまらない。 残念なのはここからでは彼女のすっぴんが拝めないことだ。 然し愛美ちゃんをこうして見守る度に僕は思う。彼女は僕を誘惑しているのか、はたまた挑発しているのか。ひょっとしたらこれは、何時も見守っている事に対するちょっとした感謝の証なのかも知れない。 実際に僕は愛美ちゃんを見守ることにこのうえない楽しみと幸せ、愉悦まで感じてしまっている。これ以上望むことは彼女の気持ちを踏みにじってしまうことになると判っているのに、これ以上の先を望んでしまう。 流行る気持ちを抑えながら、僕は見守りを続ける。  ふと、そこにシルエットがもう一つ増えた。  今日は友人を呼んだのか? 影の形から見るとあれは......  「男?」  思わず呟きが漏れてしまった。
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