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母「お雪~!お雪はどこに行ったんです?」
あの呉服屋の娘、お雪は1年でガラリと変わっていた
豊仁「母様、雪姉様なら先ほど出掛けられましたよ」
雪の2つしたの弟の豊仁が書物を読みながら淡々と答えた
9歳には見えないほどの秀才っぷりだ
母「あの子は…いつもどこへ行っているのかしら…」
父「まぁまぁ…雪にも何かあるのだろう?そっとしておいてやりなさい」
母「あなたがそういうのでしたら…」
そう言いながらも母の顔は晴れていなかった
その頃、雪は……
バンっ!!
雪「久坂先生!今日も西洋のことについて教えてください!」
とある男の元を訪れていた
京の町から少し離れた静かな場所にある目立たない小さな家
そこには涼しげな顔で書物に目を通す美形な男が出窓に腰掛けていた
久坂「お雪さん、もう少し静かに開けてくださいね?"また”私の家の障子を破る気ですか?」
雪「うっ…い、2回だけじゃないですか!」
久坂「3回ですよ。1回目は私と初めて出会ったときで2回目はここに来て4日程経ったときで3回目は…」
雪「も、もういいです!ごめんなさい!」
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