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バタバタ…!
とある裕福な家庭に響く足音
その音から急いでいることがよくわかる
雪「母様!私も兄様や豊春と一緒に寺子屋に通いたい!」
家の長い廊下を騒々しく走っていたのは、京の町の中でも一番大きな呉服屋の娘、お雪
歳は10程だろうか
母「お雪、女の子なのだからもう少し落ち着いて、おしとやかになさい。それに寺子屋だなんて… 急にどうしたんです?今までそんなこと1度も言わなかったのに」
雪の母親である玉枝
とても美しい女性だ
雪「それは…と、とにかく!雪も兄様達みたいに寺子屋に行きたいの!ちゃんとお勉強します!だからお願いします!」
母「急にそんなことを言われてもすぐには無理ですよ?父様にはなんというの?」
雪「私からお話します!だから…」
母「はぁ…貴方ははっきりと言わないと聞かないですからはっきりと言います。寺子屋には行かせません。」
雪「どうして!?兄様達や豊春は…」
母「お雪、あなたは女子なのですよ?兄様達や豊春は男子なのです。女子は家事を学び、立派な殿方に嫁いで…」
雪「っ~…母様なんて嫌い!!」
母「お雪!どこに行くの!?お雪!」
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