718人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
プロポーズを真琴がOKしてからの陽介の行動は、なんとまあ、早かった。
真琴本人も目を白黒させているうちに、あれよあれよと両家への挨拶の段取りをつけて尚且つ、式までに先に同棲する許可まで取り付けた。
真琴の実家にもするりと入り込んでしっかり信頼を得てるのだから、陽介のコミュ力には舌を巻く。
「にしても……ほんと思い立ったが吉日っつか、速攻だなお前の男は」
「はは……まさかここまで話が早く進むとは僕も思ってなかった」
「もー、任せて流されとけ」
若干頬をひきつらせて笑う真琴に、つい俺も頬が緩む。
新居のための不動産巡りやら家具探しやら、振り回されながらも嬉しそうに笑っていたのを知っている。
まあ、幸せになりやがれ。
最初のコメントを投稿しよう!