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「あっ! 切りやがった」
なんだよ。
冷たいな。
通話の切れた携帯が、暫くしてもとの待ち受け画面に戻る。
佑衣と若作りした元嫁が、俺に向かって笑いながら舌を出していた。
そういや、佑衣がもうじきピアノの発表会があるといっていた。
新しいドレスを買ってやんなきゃうるせーだろうな。
「仕方ねーな」
近々一度、顔でも見に行くか。
そんで、買い物に連れてってやろう。
独身貴族には違いないが、一応娘はいる。
離婚してはいても子供に対する責任は当然あり、俺なりの愛情もある。
気ままにやってる俺なんて、そのうちデカくなったら相手にもしてくれなくなるだろうけどな。
いいんだ俺は。
勝手やった分だけしっぺ返し食うのは当たり前だしな。
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