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店内に入った「私」は、禁煙席を陣取ると、早速乱丸に質問をしてみた。
「今日は何事?目当てはな~に?」
乱丸は苦笑しながら、頭を掻き、いつものたどたどしい言葉で今日の目的を言った。
「いや……実は、今回はSNSに、初の推理小説を投稿してみようと思ったんだけど……まず、あなたに読んで貰いたいと思ってさ………」
「私」の好奇心は大きく膨らんだ。
いつも妖怪の科学的分析やドラえもんの設定の突っ込み等、まぁ普通の人では考えつかないような作品を書いてる乱丸が、推理小説?
面白い。「私」も決して推理小説は嫌いでは無いのだ。
「分かった。すぐに読むから、作品公開して!」
乱丸は少し口元で笑いながら、スマホで作品公開設定をし、「この作品を読むのは、多分全国であなたが初めてだから、犯人が分かったら、すぐに教えてよ。」と言いつつ、注文を取りに来た店員さんにバナナパフェを頼んでいた。
「私」もホットコーヒーを頼むと、彼「乱丸」の処女作を探し始めた。
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