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「とにかく、なんとしてでも金は頂く。だが、払えないなんてのは見れば分かる。内臓を売らせるのも、ちょっと気が引ける」
このおじさん、もしかしてあんまり悪い人じゃないのでは……。
「そこでお前には、自力で金を稼いでもらう!」
「いや、その、ワタシ、ヤクの売人はちょっと」
「うちはクリーンだからやってないわァッ!!」
どう見てもチンピラの親分なのに、その辺はやってないんだ。
しゅりちゃん、裏社会の裏側を垣間見たよ!
「話を続けよう。お前には――」
おじさんは一瞬ためて、大変な仕事を押し付けてきた。
「――マグロの遠洋漁業に向かってもらう」
「……はい?」
ワタシは、前歯のないチンピラおじさんから、死刑宣告を受けてしまった。
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