“再び悪のアジトへ”の巻

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 「おい、緑子、どこに行くんだよ!せっかくみんなでお祭り来たんだから、もうちょっと楽しそうにしたらどうなんだ? そ、その…せっかく浴衣姿似合っているんだからさ…。」 「ふん、海斗もイタリア男気取りするのね、どーせあたしは、お世辞でしか可愛いなんて言われたことないんだから…。あたしは地面に落ちた干からびたトマトと同じ。みずみずしく光り輝く他のトマトたちを羨ましそうにながめながら、自分はその子たちの肥やしになるしかないのよ。」 あたし何やってんだろう…。これじゃいつものカラッカラな夏と同じじゃない…。 「何言ってんだよ、緑子、お前にはお前の魅力ってもんが…。 あ、雨が降ってきた…!」 急に雷が鳴り出し、あっという間に土砂降りの雨に…。 もう最低…。夏なんてなくなればいいのに…。
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