白い雲、青い空

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【夢のようなバイト先だね】とメールしてきた友達に是非とも言ってやりたい。 イケメンは確実に始末が悪いと言う事を。 「じゃ、俺は出掛けるか」 と店長が立ち上がる。 「俺もデートだ」 と凪。 「俺は温泉宿に行かなきゃ」 とウインクしてきた恋紀。 「俺も美保ちゃんと遊ぶ」 と咲まで立ち上がった。 お前もか!とツッコミを入れそうになったよ。 じゃあねぇ~と手を振って消えていく四人。 部屋に残されたのは不機嫌な楽と私だけ。 楽と二人きりとか、気まずいんですけど。 「み、みんな、何しに行ったんだろうね」 とにかく会話だ。 「ああ"?そんなの決まってんだろ?ヤりにだろ」 オブラートに包め。 「そ、そっか。みんな、彼女居るんだ」 アハハと笑った私に、 「居ねぇよ。遊びに決まってんだろ?」 とさらりと言った楽。 前略、お母さん、イケメンはかなり質が悪いです。
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