0人が本棚に入れています
本棚に追加
「私だってね、流石にね、日焼けしないとまずいかなあと思うわけですよ」
「はいはい」
「見てよ、この気持ち悪い魚の腹みたいな青白い感じ、自分で見てても気持ち悪い」
「分かってるなら無理してでも外へ行け」
むーっと頬を膨らませてみると、妹にキモイと罵られた。ひどい。
「……姉ちゃん、大学にはちゃんと行ってるんだから、バイトかなんか始めたらいいんじゃないの?」
「バイト?」
「そうそう、そうしたら外に出なきゃいけない理由が出来て、嫌でも外に出るじゃん」
「なるほど」
もそもそと床を這って、部屋から自分のノートPCを取ってくる。
ちなみに、何故、スマホじゃないかというと、スマホは使いすぎて充電がないのだ。
電源を入れて、妹の言うとおりに自分家の近くのバイト募集を探してみる。
黙った私に気を良くしたのか、妹は座り込んでスマホをいじり始めた。
自分のコミュニケーション力の無さに気が付いて妹に泣きつくのは、この1時間後である。
最初のコメントを投稿しよう!