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金だ。
金が落ちていやがった。
それも大金だ。
ど、どうする?
落ち着け俺!
まずは警察に届けなければ!
交番って何処だ?
だから、落ち着け俺!
警察官は俺だろ!
俺がこのまま交番に持ち帰ればいいだけの話だ。
俺は鞄をなんとか抱えると、勤務先の交番に戻る事にした。
しかしなんでこんな大金が道端なんかに落ちていたんだ?
そんな当たり前の疑問も一緒に抱えながら、交番に辿りついた。
同僚に訳を話したが、まぁ当然驚いていた。
上司に報告したところ、一応''遺失物''扱いになるそうだ。
ん?
''遺失物''扱いって事は、当然''遺失物法''の対象になる訳か。
って事は……。
このまま持ち主が現れなければ……。
この大金は、全額発見者である俺の物になる訳か?
仮に持ち主が現れたとしても、大金の一割は確実に俺の物になる!
ふむ……。
悪くない……。
あわよくば、持ち主が現れない事を俺は祈った。
そして……。
それから、一週間が経たない間に交番へ、とある人が訪ねて来た。
初老の女性だった。
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