649人が本棚に入れています
本棚に追加
早漏対策はいいとして、そもそもどうやって、ご褒美をくださいとお願いすればいいのか、ずっと悩み続けている。
もう本当に、ラブちゃんのお口に入れてほしくてたまらないんだけど、ラブちゃんに、コイツしゃぶらせたがってんだな…と思われるのはいやだ。
ツンデレで『もう、エッチなんだからっ!』なんて言われる分にはいいけど、『まじカラダ目当てなんだな…。』とか言われたら…。
あ…想像だけで涙が。
お願いをするためには、とにかくバイト以外で二人きりで会わなければ。
はぁ……。
ラブちゃんと二人で…。
デ、デート……。
映画とか、水族館……。
いや、それはまだ早い。
あ、今の季節なら夏祭り…。
いいかもしれない。
……いや、不自然か?
今の俺とラブちゃんの距離感でいきなり夏祭りに一緒に…とか。
着乱れた居酒屋制服を妄想しただけでこんなにドキドキするのに、夏祭りに浴衣のラブちゃんとか…。
わかってる、男性用の浴衣だ。
男性用の浴衣…だから…ラブちゃんは何も気にせずに大股開きで歩いてしまって、浴衣の裾(すそ)が大きく開いて、膝なんか丸見えで…。
……。
「金魚すくいしようか?」
無邪気に水槽の前にしゃがみ込んで俺を見上げるラブちゃん。
きっと可愛いだろうな。
俺も横に並んで座って、
「はい、日置の分!」
ラブちゃんからポイを貰って…。
けど、俺はすぐに破けてしまって。
「あはっ!ヘタクソっ(ハート)」
なんて、言われたりっっっ???
「こうやるんだって、ちゃんと見てろよ?」
なんて一生懸命狙いを定めるラブちゃん。
見てろなんて言われなくても、もちろん俺はいつだってラブちゃんを見てるよ。
ちょと奥のほうに狙いを定めたラブちゃんが、片足をたてて…。
ガッパリ開いた浴衣の合わせ目から、柔らかそうな太ももがのぞいて、夜店の裸電球に照らされ、俺を誘うんだ。
はぁ…ラブちゃんの捕まえた金魚と一緒に、俺も部屋に連れて帰ってほしい。
ラブちゃんに飼われて、餌をもらって……。
……だめだ。
それじゃあ世間一般で言うところの、ヒモというヤツだ。
それは違う。
それにまだ、二人で夜祭りワッショイな段階じゃない。
ここはもう少し普通に、飲みに誘ってみよう。
最初のコメントを投稿しよう!