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「あ!
そういえば、ハルを育ててくれた伯母さんにも…」
「言わなくていい」
アケミは思い出したようにハルを親代わりになった伯母にも報告したら、と言いかけるがボクはすぐに拒んだ。
ボクは大学に入るまでは、伯母夫婦を実の両親と思っていたのに…
「実を言うと、春は私たちの実の息子ではないのよ…本当の両親は春が赤ちゃんの時に亡くなっていたの。それで、私たちが引き取って育てたの」
伯母夫婦から衝撃の事実を知らされたボクは家を飛び出した…
あれ以来、伯母夫婦の元へ行ってない…
「ハル…
育ててくれた伯母さんに感謝してあげたら?
あたしはハルに出会えたのも、伯母さんのおかげだと思うよ。
ハル、お世話になった伯母さんに恩返しをしないとお腹にいる赤ちゃんを育てれないわよ!」
アケミは運転席の後ろをボカボカと叩く!
「アケミ…
わ、わかったから!」
シートを揺さぶられ、ハンドルを上手く操作が出来なく危険を感じたボクは車を路肩に寄せて停めた。
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