17人が本棚に入れています
本棚に追加
「……
お義父さま、お義母さま…
春はあたしを選んでくれました…
それに、お腹の中に春の子どもがいます」
アケミは少しショックを受けたみたいだが、春は譲らないと気丈に訴えたが…
「朱美さん、
私たちは朱美さんを春の妻になってくれて感謝でいっぱいです。
美保さんも春を好きになってくれたことも、嬉しく思うよ。
ただ、秋も一瞬で両親を失ったショックは凄くおおきかった…
もう7年近くなるが、容姿は子どものままだ…
春とあまり変わらないんだ…」
ガラガラ…
玄関から戸が開く音が聞こえてくると、母が立ち上がって迎えに行く…
そして…
「秋、春が帰ってきたから。
挨拶でもする?」
母の優しい言葉が聞こえてくると…
バタバタと小さな子どものように、廊下を走る音が聞こえてくる…
「春さん!お帰りな…」
もう1人の自分が現れたかと思うくらい、小さな少女がボクの胸に飛び込んでくる……!
「あたしがもらいます!」
寸前でミホが秋を抱き止める!
「ヤダヤダ!」
バタバタとミホの腕内で暴れる秋は可愛く見えた。
「春が2人いるみたい…」
アケミも秋の頭を優しく撫でる。
「秋ちゃん、
春はもう結婚してるから。
あたしと仲良くなりましょ」
ミホはニコッと微笑むと、秋の唇を塞いだ…
ンンン…ッ
唇を塞がれた秋は次第に暴れなくなり、ミホの首に手を回してくる。
最初のコメントを投稿しよう!