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「今日はお祭りだから浴衣を着てきたの」と言う一葉。出雲は右手の人差し指を一葉の唇に当てるとウィンクをする。
その仕草で口を閉じる一葉。出雲は、手慣れた手つきで一葉の帯をほどいていく。
静寂に包まれた部屋に帯をほどく衣擦れの音が響く。
一葉は、恥しさゆえに目を閉じてしまう。
帯がほどかれ床に落ちると出雲は、今度は浴衣を脱がしていく。
浴衣の下よりあらわになった一葉の白い裸体にゴクリと生唾を飲みこんだ。
「きれいだ、一葉。一葉目を開けて」と言うが一葉は 、目を開けない。
出雲は悪戯っぽくクスリと笑うと。出雲の手が一葉の頬を撫でる。
そして、出雲の逞しく繊細な手が、一葉の首筋から、愛撫するようになぞり始める。
ゆっくりと、ゆっくりと一葉を感じる様に。
一葉の腕、そして、胸へと出雲の指が一葉の身体の線をなぞる。
なぞる度に一葉の身体が高揚していく。
白い身体は、朱色に染まり出している。
そして小さな甘い吐息が漏れ出してくる。それを愛おしそうに見ている出雲。
出雲の指が胸から腰へさらには太ももへと流れる様になぞっていく。
一葉は、身体がぞくぞくするのを感じはじめていた。
出雲は顔を紅潮させながら言う。
「ねえ、一葉、今度は私の着物を脱がせてほしい。目を開けないと脱がせられないよ」と意地悪を言う。
一葉は「龍一さん、だって恥ずかしいの」と顔を横に振る。
「一葉、ここには私と一葉の二人だけだよ。さあ目を開けて」と言うと出雲は一葉の顔を優しく挟むようになでる。
やっと目を開ける一葉。
「恥しいのに」と頬を染める一葉。
「一葉恥ずかしいと言うから余計に恥ずかしいんだよ。もう黙っていて」と出雲に言われておとなしく黙る一葉。
そして、出雲の着物を脱がせるのを手伝う一葉。
「龍一さん、眼鏡外したら恥ずかしくないから」と言うと一葉は出雲の眼鏡をはずしてしまう。
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