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「一葉、これじゃあ、一葉が見えないよ」
「うんだから恥ずかしくないの」
「あはは、残念、私は遠視でね。離れると見えるんだよ」と言うと一葉から離れてみる。
「えーそうなの」と驚く一葉。
目の前には逞しい身体をした出雲の裸体があらわになった。
目のやり場に困った一葉は顔をそむける。
出雲は、「一葉、私を見てほしい。恥ずかしがらないで」と声をかける。
一葉は黙ったまま、目を開けて真直ぐに出雲を見つめる。
「ああ、一葉やっと私を見てくれたね」と言うと出雲は一葉を抱き上げてベッドへと運ぶ。そして、ベッドに横たえると、優しく一葉を抱いていく。
一葉の可愛い唇に深い口付けを落とし舌を絡め一葉を感じていく。出雲の指先が一葉の柔肌をなぞる。
やがて出雲の舌が一葉の唇を離れ白いうなじを愛撫し始める。
一葉はたまらなくなり、身震いをすると口からは甘い吐息が漏れ出す。
その吐息を聞く出雲はさらに心高ぶらせて体を熱くさせていく。
目の前の愛しい一葉を感じれば感じるほどに一葉への激しい愛欲に飲み込まれそうになる。
一葉も、出雲に抱かれ感じている。
時折出雲が一葉の耳元で囁く「愛しているよ。一葉・・」とその声は一葉の心の中に広がり一葉を満たしていく。
やがて一葉の心の中に刺さっていた針を出雲の温もりが溶かしていく。
ベッドの横のカーテンのあけ放たれた窓から月の光りが差し込み二人をてらしていた。
その優しい光が二人を包み込む。静かな部屋には二人の甘い吐息が響いていた。
身も心も一つになった出雲と一葉
お互いに求め愛し合う二人は、満ち足りた時を過ごしてゆく。
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