「これ、借ります」

翌週
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開館直前の午前八時過ぎ
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「これ、借ります」

まだどこか不慣れなスーツ姿、王子だ。

「図書カードをお願いします」

今日は、どんな本を―――

私は１冊目のタイトルに目を向ける。

『パワポの無駄な装飾をなくす』

相当パワポに苦戦しているらしい。

で、２冊目

『エクセル〓で訴えるプレゼン』

エクセル路線に変更らしい。

私は、心の中で「がんばって！」と唱えながら、バーコードを読み取った。