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「ねえ、彼の事が好きなの?」
一瞬何を言われたか分からなかった。
顔を上げると一人のイケメンが立っていて、まるで天気の話かなんかするみたいにサラッと僕に話しかけてきたんだ。
えっ……
「いつも辛そうに彼を見つめているだろ?」
イケメンは僕の隣に座ってきて、ツーショット写真の京介を見た。
バレてるの?
不安そうな僕を見て、イケメンは優しく首を横に振る。
「大丈夫だよ。
気づいてるのは、多分俺だけ。
だって、俺はいつも君を見てるから。
君が好きだよ。
三条 真弘(さんじょう まひろ)君。
ねえ、俺じゃダメかな?
俺なら君を泣かせたりしないよ」
真剣な眼差しから、冗談なんかじゃないって伝わってくる。
ああ、そうか。
目の前のイケメンは僕なんだ。
僕はいつも、京介のことをこんな風に見つめているんだ。
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