いよいよ……?

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「ごめん、シャワー浴びてた。 真弘も入る?」 「うん」 よく見ると、きちんとスウェットを着ている。 類が着せてくれたんだ。 「でも、今すぐは無理みたい。 体が痛くて起き上がれないから」 さっき類を探しに行こうとしたけど、痛くて動けなかったんだ。 「ごめん、無理させ過ぎたよね。 俺が運ぼうか?お風呂一緒に入る?」 一緒に……? 「もう、無理!」 クリスマスを思い出して、否定してしまった。 あんな恥ずかしいことしたら、また……。 「真弘、何想像してるの? お風呂で……」 「バ、バカ、違うから。 とにかくもうちょっとしたら、シャワー借りるね」 「じゃあ、俺は夕飯の支度してくるよ。 おばさんの料理温めるだけだけどな。 何かあったら呼んで」 「ありがとう。 電気だけお願いできるかな」 「りょーかい!」 ああ、類の香りがする。 枕に顔を埋めて、匂いをスンスンかぐ。 安心するなぁ。 僕、とうとう類としちゃったんだね。 体は痛いけど、心は満たされていてすごく幸せだ。
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