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またウトウトしてたみたいで、類に起こされて目を開ける。
「真弘、ご飯出来たけど食べる?」
「うん。
ありがとう。僕また寝ちゃってたんだね」
類を見ると口許が緩む。
やっと本当の恋人同士になれた気がして嬉しい。
「真弘、何で笑ってるの?」
「ふふっ、内緒だよ。
それより、お腹すいた」
「ああ……そうだな。行こうか?」
僕は咄嗟に、ベッドから離れようとした類の手を掴んだ。
「待って。僕、一人じゃ立ち上がれないんだ。
引っ張ってくれたら嬉しいな」
類は、僕が差し出した手を引っ張ってくれる。
「うっ……」
腰というか背中というか、とにかく普段痛みを感じないところに痛みを感じて呻いた。
我慢しないといつまで経っても起き上がれる気がしないので、心配そうな類を『大丈夫だから』と安心させて、ゆっくりではあるが何とか立ち上がることが出来た。
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