いよいよ……?

15/15
前へ
/275ページ
次へ
その日は類が色々世話を焼いてくれて、僕は小さい子供みたいに何でもしてもらった。 椅子に座るのも辛くて、ご飯をあーんして食べさせてもらったりもしたんだ。 「真弘は座ってて」 ご飯の後もソファーに座らせてもらって、類が入れてくれたコーヒーを支えてもらいながら飲んだ。 「美味しい」 「良かった」 類は僕が飲み終わったカップをテーブルに置くと、僕にチュッとキスをした。 「真弘とこんな風にずっと一緒にいたいな。 いつか大人になったら、絶対に一緒に暮らそうな」 「うん」 フワッと笑った類がまたキスして、唇が触れたまま『約束だよ』って呟いた。 少しくすぐったくて笑いそうになる。 「あっ……」 するりと入り込んできた舌が気持ちいい。 ちょっと前まではヌルリとした感触に驚いていたけど、今は嬉しくて仕方がない。 お互いに舌を絡めあって、夢中で求めあう。 「ふっ…んっ」 まるで他人の声のように自分が漏らす甘い声を聞きながら、僕たちはいつまでもいつまでもキスを続けたんだ。
/275ページ

最初のコメントを投稿しよう!

455人が本棚に入れています
本棚に追加