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「鈍感すぎ、いい子ぶりっ子しちゃってちょっと妬まれるタイプよね」
「ああ、じっとしておくのしんどくて嫌われ仕事、自分から手を出すのは確かにね。
でもそれはマシっていうのか耐えられないだけっていうのかな……」
「なんていうのかな、頑張ってるのに『これくらい平気なんで』って言ってどんどん荷が増えてそれでもへらへらしてそう」
紅箜はぼろくそに言われたような気がしたが豊子の心配そうな顔を見てばつが悪くなった。
「わかってる。もっと思ったようにすればいいのよね」
「そういうことじゃなくて私にくらいぶちまけて欲しいなって。
たまには愚痴んなよ」
紅箜は「ま、今日は愚痴スタートで話をしたから豊子みたいなハッキリした物言いがありがたいよ」と答えた。
「ねえ、篭囲さんは彼女を甘やかせるタイプ?
それともあれしろこれしろって言う人?」
「どっちでもない」
「何それ。優しい人なのにケンカくらいするって聞いたら変に気になるでしょ」
「なんかお互い不満がたまりすぎて関係が壊れかけたから今はまた……構築中」
「アンタはクールで向こうはかまいたがるタイプだから微妙だものね」
「豊子まで私をクールだって言うの?
私、ツンケンしてないしクールでもないよ?」
「……あ、そう。
たぶん篭囲さん苦労してんね」
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