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その日、静也はなんとか閑にもう一度「雪村さんに惚れられていたというのはホントか」と訊いておきたかった。
そこで静也は仕事終わりに閑を引き留めようと声をかけた。
「瑪瑙さん、ちょっとよろしいですか?」
「ん?何?」
「オレ、雪村さんが瑪瑙さんを好きだったっていうの全然信憑性ないと思うんです」
「お前、オレのこと疑ってんの?
そりゃ気持ちはわかるぜ、でも事実なんだって。
絶対くくちゃんに変なこと訊くなよ」
「雪村さんが瑪瑙さんを好きだって確信できることがあったんですね?」
「ありましたともー。ただ詳しく話せないから勘弁して」
「あの……瑪瑙さんの立場は雪村さんを振った側ってことでいいんですよね?」
「そうそう」
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