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「へー、それじゃ邪魔はしないでね」
そう言われた紅箜は「彼との間、取り持ちましょうか?」と真剣に尋ねた。
女性客はぎょっとした顔をして「なんでよ」と答えた。
「……すいませんでした、つい」
「あなた、彼のこと好きじゃないの?」
「恋人いますので」
「……へえ」
その客を見送ってから紅箜は歯を噛み締めて(あの人、ここのところ諦めたように見えたけどまだ瑪瑙さん狙いで来てたんだ)と気分を害していた。
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