雷鳴の中の恋

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確かに香織はちょっと派手なギャル系で、私は至って普通。 小泉くんは香織みたいなタイプが好きなのだろうかと、無意識にセミロングの黒髪の毛先を摘んだ。 「そういえば佐伯って、図書委員だよな?」 「うん、これから行くところだけど」 「本探すの手伝って」 「いいけど・・・」 何の本?と、聞こうとしたけれど小泉くんはもう背中を向けて歩き出していた。 慌ててカバンを抱えると、その後を追うように廊下に出た。 四時を過ぎたとはいえまだ日が長いせいか、差し込む西陽が痛いほど暑い。 額の汗をハンカチで抑えながら前を歩く小泉くんを盗み見る。 歩くリズムに合わせて黒髪がサラサラと揺れていて、汗とは無縁のように見えた。
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