たったひとりの

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私は未(いま)だに呼ぶことができない あなた以外の人を「     」と、 そして これからも呼ぶことはない、その名を、 愛し合うことの限りを知ったのは まだまだ私が幼い日だった 知らん振りしても分かっていた ひとつふたつ 罪悪感がのし掛かるようで 慕ってきた背に別れを告げた罪 襲い狂う不幸はそのせいだと 分かっていても守りたい人がいる ひとつふたつ 欲しがるものを奪ってかれるような もう一度愛し合うことになったのは あなたではない違う人なのに どうして認めながら生きてくの ひとつふたつ 歳を重ねて分かる本当の情け 私は未(いま)だに呼ぶことができない あなた以外の人を「     」と、 そして これからも呼んだことを忘れない「     」を、 おとうさん。 私のたったひとりの、 父 image=502074482.jpg
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