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「夏なんてなくなればいいのに」
そう呟いてみる。
当然誰も反応なんてしてくれない。
学生の好きな季節No.1(少なくとも私のクラスでは)である夏。約40日間もの間、学校へ行かずに遊ぶことができる。確かにそれは魅力的だ。
夏の思い出。甘くほろ苦かった。奴のことを忘れられない。忘れたくない。
奴と触れ合ったのはわずか1週間。夏の終わりに私の元を去っていった。その後2度と姿を現さなかった。
すごく頑張った。涙がでる日もあった。それでも耐えた。だけどもう戻らない。
静まり返る室内。もう一度誰にともなく呟いてみた。
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