0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
初めての制服に四苦八苦しながらもなんとか着替えを終えた。鶴美学園高等部の制服は、
上は紺色を基調としたブレザーで統一され、ネクタイの柄で学年を見分けるというものだ。
ちなみに、1年生は白のチェック柄、2年生は赤のチェック柄、3年生はチョコレート色のチェック柄となかなか珍しい色を使っている。女子はネクタイではなくリボンになり、学年の色を着用する。
おおっと、時計を見るともう8時になっていた。入学式は9時からの予定なので、あまり時間がない。家から学校まで歩いて30分といったところだから、優雅に朝食を済ませているヒマもない。
それもこれも原因はあと5分粘ろうとしたした僕と、大半は姉ちゃんによる過剰な『スキンシップ』
によるものは明確だ。僕は朝食を食べられないまま家を出るハメになった。
「めぐちゃーん、お姉ちゃんを置いていかないで~(泣)」
姉ちゃんが、僕の後を必死に追いかけてきて、今まさにダイブしようとしているので、僕はすかさず
よけてかわした。姉ちゃんは僕がよけることなど想定していなかったのか、勢いよく地面に向かってダイブをかましたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!