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「嘘っ! だってだって、優ちゃんは――」
「ハナ、俺も読んでいい?」
スマホを落としそうになって優ちゃんが手を添えてくれた。
暖かい、優ちゃんは生きてる。
どういうことなの――?
『海上保安庁の人に助けられて俺は担架に乗せられて、陸に上がったところまで覚えてる。
ハナが俺に駆け寄って優ちゃん優ちゃんって名前を呼んで泣くんだ。
今まで見たことないくらい取り乱してさ。
その顔を見たとき思ったんだ。
ハナのそばに居たい、これからがムリなら、生まれ変わっても、って。
だけど、ただ生まれ変わるだけじゃダメだ。
今から生まれ変わってもハナと年が離れてしまう。
だから16年さかのぼって、ハナと同級生になれるように生まれ変われたらって。』
「……そんなこと」
出来るの?
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