25677人が本棚に入れています
本棚に追加
性格上、好きだと思ったら男女構わず突っ走ってきたけれど、そのたびに泣いてボロボロになるのを繰り返すうちに、自覚した。
私は恋愛に不向きだと。
好きになっても打ち明けるべきではないのだと。
「美形がもったいねーな。恋愛対象が同性異性両方だからって、恋愛が二倍楽しいってわけじゃねーのか」
「逆だよ、もう諦めてる」
「ハハ。結婚しないの? 稜は」
「親はうるさいけどね。今のとこ想像すらできない。てか、お前もだろ? 伊崎」
伊崎は下唇を突き出しながら短髪の前髪に息を吹きかけ、
「そーだな。互いに恋愛感情ゼロで、セックスのオプション付きの大親友なら考えてもいいけど」
と心底気だるそうにぼやく。
最初のコメントを投稿しよう!