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「息を吐け」
グッと強く押し込まれた熱塊が、それまでとは比べようのない硬化な質量を持って、結月の内壁を押し広げる。
自身の意図とは反し後ろが固く閉じる度に、仁志は腰を引いて、擦るように進んできた。
「アッ、……ん、あっ!」
らしくない汗を浮かべる仁志も辛いだろうに、「止めるか?」と言われない事が何よりも嬉しくて、結月は少しでも早く全てを受けれられるようにと、喘ぎと共に必死に息を吐き出した。
内側がジンジンと痺れる。熱さに下肢の感覚が曖昧になっていく。
ふと、結月を抱きしめるように、仁志の身体が落ちてきた。汗ばむ背に腕を回しながら、結月は安堵に緩く口角を上げる。
「……はいった?」
「ああ……。大丈夫か?」
気遣う言葉を出すくせに、その声は耐えるようで、余裕の色は微塵もない。
結月の後ろが反応する。
途端に息を詰めた仁志に恨めしそうに見据えられ、結月はその額に流れる汗を拭いながら、愛おしさにクスリと笑んだ。
「……このままじゃ足んないから、いっぱい突いて」
「っ、知らないぞ」
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