第8章

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「そのダイヤモンドだがね――」 元々嫌いじゃないんだ。 調子にのってきたキンバリーは 刑事ドラマの再現みたいに もったいぶって言う。 「――盗難の被害届けが出てる物だ」 驚いたのは 女王様を取り囲んでいたゲストたちで。 「うそでしょ」 「盗難品ですってよ……」 巻き込まれまいと 一人また一人 遠巻きに貴恵の傍から後ずさる。 「ちょっと待ってよっ……!」 あらぬ疑いを掛けられた女王様は もちろん激昂して。 「そんなわけないでしょ!」 突然現れた怪しい刑事に 掴みかからんばかりに席を立つ。
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