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「そのダイヤモンドだがね――」
元々嫌いじゃないんだ。
調子にのってきたキンバリーは
刑事ドラマの再現みたいに
もったいぶって言う。
「――盗難の被害届けが出てる物だ」
驚いたのは
女王様を取り囲んでいたゲストたちで。
「うそでしょ」
「盗難品ですってよ……」
巻き込まれまいと
一人また一人
遠巻きに貴恵の傍から後ずさる。
「ちょっと待ってよっ……!」
あらぬ疑いを掛けられた女王様は
もちろん激昂して。
「そんなわけないでしょ!」
突然現れた怪しい刑事に
掴みかからんばかりに席を立つ。
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