第8章

9/26
前へ
/26ページ
次へ
「すり替えたんですってよ」 「貴恵さんが……?」 盗人女に対する 周りの評判は右肩下がり。 「こんなことして覚えておきなさいよ!」 「今回は僕の勝ちですね。お姉様」 下りられない船の上。 女王様を取り巻いていた連中は 言いたい放題後ろ指さしながら 蜘蛛の子を散らすように離れてゆく。 「居場所がないでしょ?クルージングが終わるまでトイレにでも隠れていらしたら?」 恥をかかせて ダイヤモンドも取り戻した。 上出来だった。 ここまでは――。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加