1 小道の再会

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後から考えれば、我ながら、唐突で間抜けな事を口走ったものだと思う。 だが、その時の私は、やっと自分の脳内がきれいに整頓されたような 清々しさを感じ、思わず口元を綻ばせてさえいた。 「やっぱり、そうだ」 「うわぁ、ビックリ」 「でもすぐわかったよ、俺」 一見、かみ合わない会話。 だが、言いたくはないが、そろそろ「中年」という言葉がチラつきだす 私たちには、この言葉の間に隠れた意味合いが、なんとなく通じてしまう。
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