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もうどれくらいの時間が経ったのか分からない。
こんな田舎道だから他に人の姿が無かったのが幸いだったけれど、きっと私の顔は人に見せられる状態ではもうないだろう。
そうだ、こうなったら泣き続けよう。
こんなに泣く人の相手は出来ないと彼は呆れるかもしれないけれど。
どうせずっと、自分は大人だからと我慢を重ねる人生を選んできたんだし、これで人に愛想を尽かされてもさほどの変化もないだろう。
私は自分自身の選んだ生き方にちょっと疲れて、ヤケを起こしていたのかもしれない。
今日こそは大人ぶって自分の意思で泣き止む事を、もうやめてやる、と思っていた。
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