好きということ

19/19
644人が本棚に入れています
本棚に追加
/382ページ
「俺、ずっと佐藤が好きだった」 ・・・・。 はい? 「やっぱり・・・美奈から聞いてなかったか・・・」 全然聞いてないっす 「ごめん・・・全然知らなかったし・・・・それって、本当なの?」 その台詞にまた中田君の何かに火がついた 「本当。マジで信じて。絶対ふざけてないし、罰ゲームなんてもってのほか」 私の両手を握りかねない勢いで中田君が接近してくる 若干後ろに顔を引きながらコクコク頷くしかできない い・・・意外と中田君って、積極的ーーーーー!!!!!? 美奈のバカヤロー!!!! ビールまだ飲んでないのに 会った瞬間こんな展開って、一体これからどうしたらいいの!!? 「ごめん、会った瞬間にこんな事言われても困るよね。 でも、酒のせいで告ったと思われたら嫌だから・・・飲む前に言っておきたくて」 ま・・・まじめ・・・・ 「でも、今すぐ答えださなくていいから。何回か、こうやって遊んだりして・・・それで 俺でも良ければ付き合って下さい。」 ・・・・・・う・・そでしょ・・・。 私の事を好きになる人がいるなんて・・・ 俺でよければなんて・・・こっちの台詞だし ていうか、彼と付き合えば恋の練習なんて必要なくない??? 一瞬で頭の中をグルグル色んな事が渦巻く 「ありがとう。ビックリして今ちょっと頭が真っ白かも・・・」 「そうだよな。・・・とりあえず、ビール飲もうか・・・」 中田君が目の前で飲んで貰うのを待ちわびているだろう 汗のかいたビールジョッキを指差す 「う・・うん」 今の一件で喉がカラカラだ 「「乾杯・・・」」 地味な乾杯の音頭で一気にビールを喉に流し込む
/382ページ

最初のコメントを投稿しよう!