迷い

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「佐藤って、動物好きだよね?」 車が発進してすぐに問いかけられ 心臓が跳ね上がる 「あ・・うん!!動物好き!!何で知って・・・・・ あ・・・美奈に聞いた?」 私は大の動物好きだ 今の会社に入る前は動物関連の仕事に就こうと思っていたくらい 「うん。ごめん、俺キモいね」 申し訳なさそうに中田君が微笑む 「違う違う、そんな事ないよ。 もしかして、これから動物関連のとこに行くの?」 「あぁ、なんかサファリパークっぽい動物園? 姉ちゃんから 割引チケットもらったから行こうかと思って。・・いいかな?」 「知ってる!!ワールドサファリでしょ?!!あそこ、一回行ってみたかったんだ~!!」 雑誌でこの前見たばかりだ 動物園に行くなんて何年ぶりだろう 嬉しくて思わず口元を手で覆う 「・・・ぷっ」 ・・・・・? 隣で中田君が噴出した 「今、笑ったでしょ?」 ジッと見ると 「ごめんごめん。だって、佐藤あまりに喜んでくれるから嬉しくて」 「だ・・だって、嬉しいんだもん」 「・・・・うん。やっぱり、今日頑張って誘って良かった」 ・・・・・・なんだ、この気恥ずかしい空間は・・・・・・ 赤くなった顔を隠すために私は窓の外を眺めた ふと、道の先に可愛いパン屋を見つける 「あ、あそこにパン屋さんできたんだね・・・」 「ん?どこ?」 「そこそこ」 指を指すと、中田君は自然とそのパン屋の前に車を停めた 「・・あれ?」 「せっかくだから、パンでも食べながら行こうか。あと少し時間かかるし」 「う・・うん!」 こ・・・・これが本当のデートってやつね・・・ めっちゃデートっぽい!!!! ドキドキしながらパン屋に入る
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