迷い

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急いで部屋に入り、鍵を閉め・・・ 私はそのまま玄関にへたり込んだ キス・・・・しちゃった・・・・ 嬉しいとか・・・悲しいとか・・・・ よく分からないけど 先輩にされたキスとは少し違った 先輩の時のように 火が点いたように熱いわけではなく ポカポカ心が温かくなるような・・・・・ そう、中田君の笑顔みたいな そんなキスだった でも、どうしてだろう 私の脳裏には いつも、先輩がいた 玄関に座り込んだまま呆然としていると 携帯が光った 「・・・あ・・・・」 先輩からのLine 『明日、会えるか?』 どうして、こんなときに限って送ってくるのよ・・・・ どうして、頭から消したいのに また何度も入ってくるの・・・・ 携帯を握りしめ 画面を睨む 会っちゃだめだ せっかく、中田君と向き合うって決めたのに・・・・・ また揺らいでしまう 先輩をこれ以上好きになっちゃ駄目なんだから・・・・・ 『会えません』 私はそう返すと すぐに携帯の電源を切った
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