夢と現実

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拓が帰って、急いで私は先輩に電話をした 鳴った瞬間に先輩が出る 「大丈夫だったか?」 先輩の第一声に思わず笑ってしまう 「大丈夫です。今日はすみませんでした・・・・。」 「それは、全然いいよ・・・。またチャンスはあるだろ?」 ・・・・?なんのチャンス? 「てか、お前 セフレって何だよ!!」 先輩の呆れた声が耳の奥に響く 「もう、その話はやめてください!!」 急に恥ずかしくなって話題を逸らす 「やっぱり俺も残りたかったな・・・・。合鍵は取り返したんだろ?」 「もちろんです!!!」 まさか、拓が合鍵を持ってるなんて思いもしなかった 私の荒い鼻息にふっと 先輩が笑って 「また、会いたくなってきた・・・」 ボソっと先輩が言う 「先輩って・・・・寂しがりやさんですね?」 彼女でもない私にそんなに会いたくなるなんて・・・・ よっぽどだ 「明日、どうせ会社で会えますよ」 そう投げやりに言う私に 「お前って・・・意外とクールだよな」 寂しそうに言う 私だって、本当は会いたいですよ。 でも、諦めるしか無いんだから 先輩にとって 私は他の男とデートしてもいいような女なんでしょ? 心の中でブツブツと文句を言う 私達の思い込みと勘違いは 未だ絡まった糸のように解けずにいた・・・・・・・
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