二股

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電話を切った後 私は枕に顔をうずめた 「はぁ・・・・」 今日の出来事を思い出し 先輩の優しく切ない目が・・・・ 温かくて柔らかい唇が・・・・ 熱をもった・・・苦しげな吐息が・・・・ 頭を支配する 「もう・・・やだぁ・・・・・」 さらに枕に顔をうずめていると スマホが鳴った 「だれだー・・・?」 情けなく言いながらスマホを見ると ・・・・・・ 「中田君だ・・・」 昨日のデートの相手、中田君だった 昨日、デートしたのに もう頭の中には彼がいなかった事に少しの罪悪感を覚え 急いでベッドの上に正座をした 『昨日会ったのに、また会いたくなってきた。今週どこかに飯いかない?』 ・・・・・ 奇しくも先輩と同じような事を言う 『いいよ。水曜日か木曜日はどう?』 返信してまたベッドに寝転んだ 向き合うって・・・・難しいな・・・・ 明らかに先輩の時と違う胸のトキメキに戸惑いながらも 私は 中田君と向き合おうと決めたのだった
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