二股

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・・・・・。 「は・・・・はい?!」 私のひっくり返った情けない声で沈黙が破れる それは・・・・フリでしょ? 中田君関係ないし!! デートしてこいって言ったの先輩だし!! アワアワしていると 「佐藤から、彼氏がいるとは聞いてないですけど・・・?」 中田君も!! 大人しそうな顔して先輩に食ってかかるし!! 「ちょっ!!」 止めようとする私を 誰かが肩を掴んで制止した 「え?」 振り返ると 私の斜め後ろで優斗さんが嬉しそうに微笑んでいる 「優斗さん!!先輩に言ったでしょ?!」 その台詞にキョトンとした彼が 「え?駄目だった?なんか面白そうと思って言ったら、篤志凄い形相で飛び出していったよ」 先輩が・・・? なんで? 私がデートだって知ってるくせに そう考えてる間にも 中田君と先輩の間には火花が散っている 「俺はとにかく、佐藤の事諦めませんから」 そう言うと、中田君は私の元にやってきて 「帰ろう」 そう一言言ったかと思うと 車に半ば強引に乗せられた 困惑した目で先輩を見ると 『 あとで家にいく 』 おそらく・・・・そう口パクで言った
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