告白

2/17
644人が本棚に入れています
本棚に追加
/382ページ
____ 何も言葉を発さず、頭の中でさっきの2人のやり取りだけが何度もリピートされていた どれだけ時間が経ったかもわからない 2人が 何かを会話したかどうかも分からない 今、拓はどんな顔をしているのだろう 不思議だけど それが一番気になった いつも強気で 何事も強引な拓 でも・・・・ 今の拓の背中は泣いているようだった ねぇ。 拓・・・。いつものように 何寝ぼけてんだ、馬鹿!! って・・・私の事けなしてよ。 んなわけねーだろって、怒ってよ いつもの拓が・・・いつもの拓がいい 無意識に、拓の背中をギュッとしたとき 「私、ここだから」 美奈の家に着いた 美奈のアパートは居酒屋から私の家までの通り道だ 2人きりになる・・・・・?! え・・・・ ちょっとした動揺をした私に美奈が笑顔で言った 「優花、馬鹿兄貴の話 適当に聞いてあげてよ。聞くだけでいいから・・・・」 ・・・・美奈・・・・ 美奈は拓が好き だから、きっと拓の気持ちを一番分かってるんだと 美奈の優しい笑顔で悟った 「う・・ん」 拓は何も言わない そんな拓に向かって 「拓、優花困らせたら怒るから。私は拓の事好きだけど 優花の事はもっと好きなんだからね」
/382ページ

最初のコメントを投稿しよう!