不思議な関係

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*** 金曜日の夕方 先輩から今度は私の携帯にメールがきた さすがに、社内メールでプライベートの話をするのはマズイということで この前メアドを交換をしたのだ 『明日、家に迎えに行く。ちょっと遠くにドライブ行くから昼ごろな』 ドライブ・・か。 デートって感じ・・・ 『わかりました。お願いします』 あれ?家、知ってるのか? ふと、考えたけど 私が新人の時 タクシーで送ってもらった事があるような・・・ないような・・・ ま、来てくれるって言ってるし 分かるだろうとそのままにした 「・・うかさん!!優花さん!!」 隣を見ると桜が私に何か話しかけていた 「あ、ごめんごめん。ちょっとボーっとしてた」 桜を見ると、何か言いたげだ 「ちょっと・・・来てますけど・・?」 ・・・? 「誰が?」 「森田さんっ!!」 え? 入口をみると、森田先輩がこっちに向かって手招きしている 「え・・・なんで・・?」 森田先輩も社内一のモテ男だ。とんでもなく目立つ こんな地味女を呼びだすとか、余計な事しないでメールで終わらせればいいのに・・・!! 急いで駆け寄ると 「お前、家どこだっけ?」 そんなのメールでいいじゃん!!!! 「ちょっと、そんなのメールでいいじゃないですかっ!!どうして、こ・・・こんな目立つとこにきてるんですか!!」 ヒソヒソ声だけど、怒りをあらわに言った 「この方が付き合ってるっぽいだろ?」 「誤解されるじゃないですかぁ!!!」 「いや、別にいいだろ」 「よくなーい!!」 先輩は全く人の話を聞いてない感じで 「ところで、お前今日も定時で上がれるだろ?送っていくわ」 ・・・・。 「はぁ?」 「いや、はぁ?じゃなくて・・・。送ってくから、早く帰る支度しろ」 ・・・こいつ・・・超自己中男か!!!? 「けっこうです!!」 「俺は、お前の指導係だよねー?」 ・・・むむ。 「はい・・・まぁ・・・。」 私の立場は恐ろしく弱い 「じゃ、言う事は聞くこと」 く・・・くそぅ・・・ 「は・・い」 くそー!!好きになる練習終わったらすぐにこんな男から離れてやるー!!! 怒りのまま自分の荷物を鞄に押し込む もう・・・っ!!もぉー!! でも このときは まだ・・・気づいていなかった この練習が何よりも辛い成果を上げる事になるなんて・・・・
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