一線

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「熱っ!!」 勢い良く口に運んだせいで思いっきり火傷するマヌケな私 「ばか。ちゃんとフーフーしなさい」 先輩のお母さんみたいな指摘に頬が緩む 今度はしっかり冷ましてから口に入れると 「・・・・うわ・・・美味しい・・・」 本当に美味しかった 私の気が引けるほどに・・・・ 「うまいだろ?俺だって、これくらい作れるから」 ドヤ顔なのが腹立つけど 本当に美味しい 「なんで、こんな美味しいもの作れるんですか?」 「俺、一人暮らし長いし。一時期料理にハマってたんだよ」 ・・・・・・そっか。 「たしかに、これは・・・結婚できませんね」 こんな料理上手だと女の方が気が引ける 「え?!マジで? 俺、もう料理しないわ」 焦っている先輩をじっと見ると 「今度は優花が作れよ?」 そう言って、ニッコリ笑った 「無理っ!!私、こんなに上手くできないです!!」 「いいから、いいから」 ・・・・・これは、大変なことになっちゃったよ・・・・・ 急いで私はレシピ本を買う事になった
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