強敵

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はぁ・・・。 拓がいなくなったことをドアの覗き穴から確認すると大きいため息が自然とこぼれた 「兄さんすげーシスコンだな」 ・・・・・。 そうなのだ。 物心ついた時から兄は私にべったりで、彼氏ができなかったのが兄のせいと言っても過言ではない ・・・いや、9割は兄のせいと言っておこう 「そうなんです、心配性で・・・すみません。うるさくて」 「それはいいけど、なんで兄貴の事『拓』って名前で呼ぶの?」 「・・・え・・・・。そういえば、なんでだろう。お兄ちゃんって呼ぶと怒るんですよ、何故か」 そう。 私に名前で呼べって 中学生くらいの頃からよく言われた それのせいで、カップルによく間違われたっけ・・・・ 「ふーん。 ・・・・気にくわねぇ」 ・・・何でですか・・・ 拗ねた様子の先輩の機嫌を直すため 冷蔵庫からアイスを二つ持ってくる 「はい。アイスあげるから、機嫌直して」 先輩のほっぺにアイスを付けるとビクっと肩を上げた 「お前なぁ・・・俺は子供じゃないんだから・・・・お!!これ、俺の好きなやつじゃん」 狙い通りに食いつく先輩 子供ですよ・・・・とっても可愛い男の子です 勢いよく袋を開けアイスを頬張る先輩 本当に子供みたい・・・
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