十二章 闘技大会

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「闘技大会?」 「………なんだ、知らなかったのか?ヨシムラ。」 「いや、知ってるけど。そっか、そろそろだっけ。」 「そーなんだよ、でもついてるよな!ヨシムラ居るんなら今年は俺達Sクラスが優勝だろ!」 「喜んでるところ悪いけどモブA。私はクラス枠では出ないよ?」 「え、マジ?」 「私含む生徒会役員は生徒会チームとして参加する。」 「忘れてないか、ヨシムラ?」 「何?グレイ。」 「個人戦もあるんだぞ?」 「出たいけど出るなってザック先生から止められてる。貴方が出たらその時点で優勝決定でしょうって。」 「つまり?」 「私が出たら個人戦が大会として成り立たないから出るなって言われてる。」 「だったらチーム戦の方はどうなんだよ!」 「さすがに制限は掛けられるよ。魔装禁止とか、魔武器禁止とか。魔法禁止はちょっとキレかけた。魔道具使って会場更地にするよって脅したら魔法禁止は撤回されたけど。」 「それは流石に無理じゃないか?いくらヨシムラでも戦えないだろう?」 「逆。そこまでしないと試合にならないんだってさ。全く失礼にも程があるよ、手加減くらい出来るってのにさ。」 「半ギレでヘレンを半殺しにしてなかったか?」 「なんのことだ?覚えがないね。………待てよ。ああ、あれね。編入した直後の。あれはちゃんと加減してたさ。ついヒートアップしてやり過ぎはしたけど。」 「ヨシムラ。お前はとくに強いからそのついで死人が出かねない。」 「最近はかなり抑えてるよ!?」 「君は力を抑えて尚第三闘技場を半壊に追いやれるのか!!?」
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