十二章 闘技大会

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「シリウスがね?ポーカーやろうって言い出して」 「しーりーうーすー?」 「賭けをしようとは言っておらんのに意気揚々と物を賭けたのはそこの学友二名ぞ!?」 「返してあげなさい。」 「その………なんだ、すまん。」 「謝る相手が違うだろう。私に謝ってどうするの。」 「………すまんかった、ラルフ、アレクシア。」 「もういいからとりあえず服を返してくれないかな。僕はともかく姉さんがこの格好だと目のやり場に困る。」 一悶着あったが、夕食。 「メニューは少ないけど、召し上がれ。」 「………箸を使えるかって聞いてきたのはそういうことか。」 白米、唐揚げ、シチュー。これが本日のメニューである。 「ちょっと筋ばった感じがするけどコクがある………これ、何の肉?」 「ギガントサラマンダー。シチューの具はデビルバイソンの肉だよ。」 「事も無げに言ってるけど、それ両方ともSS指定の魔物だよね。」 「ただのデカイ水牛と全身が燃えてるトカゲだよ、私からすれば。結構美味しいよ?」 「食べたことあるの?」 「なかったらそもそも他人には振る舞わないよ?食べられないもの他人に出す料理人が居ますかって。」 「………まあ、美味しいから良いや。」 「そうそう、気にするだけ無駄だよ。」 「まぁ、師匠だし。………おかわりもらって良い?」 「シチュー?米?」 「シチューの。」 「良いよ。多めに作ってあるし。」 食後。 「みんなでポーカーやろう。」 「「え。」」 「お父さんも一緒?」 「うん、今度は私も混ざるよ。ただし、賭けは無しだ。」 カードをシャッフルして、全員に配る。 「………スリーカード。」 「ツーペア。」 「フルハウスだよ!」 「ファイブカード。」 アレクシア:スリーカード ラルフ:ツーペア ユイ:フルハウス エト:ファイブカード 「はい、次。」 「ストレート!」 「ストレートフラッシュ!」 「フォーカードだよ。」 「ロイヤルストレートフラッシュ。」 アレクシア:ストレート ラルフ:ストレートフラッシュ ユイ:フォーカード エト:ロイヤルストレートフラッシュ 「師匠………如何様してない?」 「何のことだか。………ユイ、凄い引き運してるね。」 ジョーカー含めた53枚でやってるんだけど私が持ってる1枚以外のクイーン全部持っていってるし。と続ける。
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