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「ほい、終わり。後はこれでも食べて少し休め。」
蜂蜜がたっぷり入ったタッパーを置いて踵を返す。
「これなに?」
「私が住んでた辺りで疲労回復に効果のある食べ物。」
「………レモン?」
「の、蜂蜜漬け。厳密には、レモンに良く似た果物のキラーワスプの蜜漬け、だけどね。一応効果はあるよ。私で実験済みだから安心して食え。」
「頂きます………あ、美味しい………。」
「私ももらって良い?」
「うん、アレクシアも食べな。筋肉痛がちっとはましになると思うよ。あと、先生にはこれ。」
「ホールケーキ?………なんで貴方私の好物を知ってるのよ。」
「こないだリズさんから聞いた。とくにチョコケーキが好物だって。」
「………ありがと。」
「いいえー。またチーム戦始まる頃に来ますね。其のときに感想聞かせてくれると嬉しいな。」
「え、まさかこれ手作り………!?」
「時間なかったから凝ったのは作れなかったけど、そうですよ。アデュー。≪転移≫!」
『あ、戻ってきました。ともあれ、ステージが直りましたので再開します!』
『………せっかく直したのに、盛大に壊れる組み合わせだよ?』
『………え?………………ああああああ!!?』
対峙するグレイと元副会長。
「マジかよ、なんで出てるの、ミカ姉。」
「うん?出たら不味かった?」
「ああ、凄く不味い。………でもまぁ、ただではやられねーよ?」
「言うようになったね、あの泣き虫が。妖刀・琥珀!」
「吠え面かかせてやるよ。ヴォルケーノ!」
「始め!」
「食らえ≪ヒートエッジ≫!」
赤い斬撃がミカエルを襲う。
「よっ………と。琥珀、剣撃………焔!」
鞘で斬撃をいなしたミカエル、同じように倍近い大きさの斬撃を飛ばす。
「ちっ………≪ラヴァストライク≫!」
「おっと。………危ないな、死んじゃったらどうするのさ。」
「ミカ姉なら殺しても死なないだろ。」
「ひどい!?」
爆風を潜り抜け、斬りかかったグレイとミカエルがつばぜり合いになる。
「っ………かしいな、グレイってこんなパワー馬鹿だっけ?」
「俺からしたらミカ姉のが異常だよ。俺でも取り回しに難儀するこいつの重さを、そんな細い剣で止められるなんてな。」
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